3月3日は女の子の節句で、雛人形を飾って健やかな成長を願います。
雛人形は出し入れに時間と労力がかかることもあって、出さなくなることも多々あります。
雛人形がしまいっぱなしでカビが生えてしまうことも。
万が一雛人形がしまいっぱなしでカビが生えてしまった時は、どのように対処すればいいのでしょうか。
他にも出しっぱなしはよくない、結婚できないなど気になる話もちらほら。
そこで本記事では、
- 雛人形のしまいっぱなしで発生したカビの対処法
- 雛人形をしまいっぱなしにするとどうなる?
- 雛人形を出さないと結婚できない?
- 雛人形を処分する際の捨て方は?
など、雛人形にまつわる知っておきたいあれこれをご紹介します!
雛人形のしまいっぱなしで発生したカビの対処法
雛人形をしまいっぱなしにしてカビてしまった時は、まずカビを取ることが大切です!
方法としては、購入した人形店に相談するか、自分でカビを取るかの2択です。
どちらにもメリットデメリットがあるので両方の内容について、ご説明します!
また、雛人形にカビが生えないように保管する方法についても書いていきます。
購入した人形店に相談する
雛人形は繊細なつくりなので、人形店へ相談します。
購入したお店では人形の材質や型について詳しいので、より丁寧なクリーニングが期待できます。
しかし、すでにできたシミやカビを完全に落とすのは難しいです。
シミやカビの程度によりますが、落ちない場合は「塗りなおし」という修理になり、顔のみの場合は大体20,000円からになります。
髪が荒れてしまったときは「結い直し」になり、大体8,000円からが相場です。
お店や修理の内容で料金も変わり、修理金額が高くなる場合は雛人形の買い直しをすすめられることもあります。
見積もりは通常お金がかからないので、見積もりを取ってじっくり検討しましょう。
自分でカビを取る
自宅で、普段から家にあるような材料で落とします。
専門店は高いし、カビもそれほど多くはないので自分で取る、という方には以下の方法があります。
雛人形の顔の眉、目が筆で書かれている場合は、こすって消してしまわないように必ず手袋を着けましょう!
- 小さい所はマイクロファイバークロスでそっとこする(着物、台座のカビも同じ方法で可能)
- 顔のシミ、カビは湿らせた綿棒で軽くこすって取る
- カビまではいかないが湿っぽさ、においが気になる時は短時間の虫干しをする
上の方法は、費用もそれほどかからずお手軽です。
ただ専門家の手による修理ではないので、カビがきちんと取れなかったりする場合もあるでしょう。
購入した人形店に相談するか、自分でカビを取るか、どちらもかかる費用や仕上がりが違います。
まず人形店で見積もりを出してもらった上で、どちらにするか検討するのがいいでしょう!
雛人形の保管方法
雛人形をしまいっぱなしにしてカビをはやさないためには、適切な保管方法を知っておくと便利です。人形は湿度を嫌うので、雛人形をしまう時の湿気対策がメインとなるでしょう。
- 雛人形の収納する箱の中に、乾燥剤を入れる。
- 雛人形をしまう日は、カラッとよく晴れた乾燥した天気の日を選ぶ。
- 湿気のない場所に保管する。除湿剤も設置するとなお安心。
これらの3点が主な湿気対策となります。
雛人形を収納する時に限らず、天気が良く乾燥した日は雛人形を収納した保管場所の戸を開けておく、という意見もありました!
こうすると、その収納スペースに入っている他のものにも風通しがいいからとのこと。
なかなか効率的な方法ですね!
埼玉県さいたま市に店舗とショールームを構える「鈴木人形」さんでは、人形を預かって専用蔵に保管する「人形保管サービス」をされています。
お客様の愛情の籠ったお人形たちを、それぞれベストな保管方法で次のシーズンまで、厳正且つ安全に管理しますので安心安全です。もちろん、保管期間中はいつでもお人形にお会いいただくことが可能です。
シーズン時期外の収納、保管場所にお困りの方は、是非一度ご相談ください。
鈴木人形の人形保管サービス (suzuki-ningyo.com)
雛人形にとってベストの保管場所を用意したいという時は、人形保管サービスのご利用も選択肢に入れてみてはいかがでしょうか^^
雛人形をしまいっぱなし(出さない)どうなる?
子どもが小さい時は雛人形を毎年出していたけれど、成長すると忙しくなり、子供も小さい時ほど喜ばなくなってきたので出さなくなったという話も聞きます。
雛人形を出すのは年に一度ですが、それでも「手間がかかるので出さなくても・・・」となりがちですね。
また、「雛人形をしまいっぱなしにしてるけどいいのだろうか・・・」と気にされる方も多いのではないでしょうか。
参考までに調べてみると、しまいっぱなしにしている方は一定数いらっしゃるようです。
そこで、雛人形はしまいっぱなしもアリ派と、しまいっぱなしはナシ派のご意見をそれぞれまとめてみました。
まず、しまいっぱなしもアリ派ご意見から。
続いて、しまいっぱなしはナシ派のご意見です。
しまいっぱなしはナシ派の方は、毎年の恒例として節句のお祝いをされてる中で、出されているようです。
しまいっぱなしにすると不都合があるのか?という点ですが、雛人形にカビや匂いが付いたときに発見が遅れることはあげられます。
しまいっぱなしについては色々なご意見がありますが、季節を感じる意味でも、雛人形の健康診断の意味でも、年に一度のチェックを兼ねて出してみるのもいいかもしれませんね。
雛人形を出さないと結婚できない?
「雛人形を出さないと結婚できない」「出しっぱなしにすると晩婚になる」という考え方がありますが、科学的根拠はありません。
雛人形を出さないと結婚できないといわれる理由は、2つあります。
- 雛人形は、婚礼の儀をあらわしているといわれます。また女の子の厄を引き受けて幸福へと導いてくれるお守りでもあるので、それをしまいっぱなしにすることはお守りをしまいっぱなしにすることと同じ意味合いととられます。そのために、幸福が遠ざかる=結婚できない、あるいは晩婚になる説が出てきました。
- 雛人形を出さない、または出しっぱなしの女の子はいいお嫁さんになれない、という説もあります。これは女の子へのしつけ的な側面があり、家事の一環の片付けが得意な方がよいという教えです。
気持ちの問題ですが、出さないからと言って結婚できないことはないと思われます!
雛人形を出さないと不幸になる?
「出さないと不幸になる」という考え方がありますが、こちらも科学的根拠はありません。
「しまいっぱなしだと結婚できない」説と同様に、気にする派、気にされない派に意見が分かれますので、まとめてみました。
最初に「雛人形を出さないと不幸になる」を気にされる方のご意見です。
- 毎年一回出してあげると、お雛様が喜ぶと思う。
- 雛人形を飾らないと、雛人形が泣くといわれる伝承がある。
- 雛人形は女の子のお守りなので、虫食いを防ぐ意味からも出す方がよい。
「不幸になる」のは雛人形(=お守り的なもの)を粗末に扱っているから、または虫食いやカビが雛人形につくのを防ぐための教訓の意味が強いです。
また、伝統行事やイベントを毎日の暮らしに取りいれてメリハリをつける意味合いもありました。
次に、気にされない派のご意見です。
- 雛人形は子供が大人になるまでの厄除けなので、大きくなったら出す必要はない。
- 気持ちの問題なので出さなくてもいい。
雛人形のしまいっぱなしを気にされる派、気にされない派、どちらもうなずけます。
最終的には雛人形をお持ちの家庭の「現在の状況」が判断基準になると思います。
出し入れの労力やスケジュール、スペースなどを検討して、ご家庭に一番合ったスタイルで雛人形を出す、あるいは保管されるのがベストだと思われます。
ところで、雛人形がしまいっぱなしになってカビがつき処分するしかなくなったり、もう今後は出さない時にはどのように処分をするのでしょうか。
次の記事で、雛人形の手放し方について解説します。
雛人形を処分する際の捨て方は?
雛人形の捨て方は、燃えるゴミで出す、人形供養に出す、業者へ依頼するなどがあります。処分方法のそれぞれを詳しく説明します。
処分方法 | 出し方 | 費用 |
燃えるゴミで出す | ・自治体によって燃えるゴミ、燃えないゴミの分類が違う。 ・自分でゴミの日に分別して出す。 ・燃えるゴミとして出す時は、多くの場合人形本体のみ。 ・ガラスケースや台座、30cmを超える大きさのものは粗大ゴミとなる場合もある。(種類についてはお住いの自治体へ確認) ※ゴミで出す際には、お世話になった雛人形への敬意をこめて、お清めの塩を入れて出す方もおられます。 | 通常は無料 ※粗大ごみになる場合は有料 |
人形供養に出す | ・神社、お寺へ依頼するので、供養をして処分してくれる。 ・年間通じて受け付けるところ、定期的に人形供養の日を設けているところがある。 ・供養料をお納めする。 ・持ち込み可能のところと、郵送受付のみのところがある。 ・人形本体のみ受付可能のところ、一式を受付可能なところがあるので神社、お寺に直接確認する。 | 1,000円から5,000円位が相場 |
業者へ依頼する | ・不用品買取業者に依頼する。 ・持ち込み不可物品がなく、手間がかからない。 ・リサイクルショップ運営もしているところであれば、状態がよく高価な雛人形であれば買取価格が付くこともある。 | 業者によって料金が違うので確認必要 |
上記以外の方法では、「誰かに譲る」という選択肢もあります。
買取業者、ネットオークション、フリマアプリ、リサイクルショップなどです。
地域の団体の施設に寄付した、という方も。
厄がついたものを人に譲るなんて、というご意見の方もおられますが、使っていただける方に「女の子に幸せな成長を願うお守り」としてお守りを受け渡す、と考えればアリなのではと思います!
まとめ
これまで、雛人形をしまいっぱなしにしたらどうなるのか、またカビが生えた時の対処法や、必要なくなった時の雛人形の捨て方について書いてきました。
本記事のまとめです。
こんな時 | 対処法 | 備考 |
雛人形にカビが生えた | ・購入した人形店に相談する ・自分で取る | ・人形店は顔のみの場合は大体20,000円から ・自分で取る場合は材料費の1,000円くらい |
雛人形を保管したい | ・よく晴れた乾燥した天気の日を選んで片づける ・業者の保管サービスを利用する | ・雛人形の箱に乾燥剤、収納場所に除湿剤を設置するとよい ・保管サービス料金は業者により違うので確認する |
しまいっぱなしは 結婚できないと言われた | ・科学的根拠はない ※虫干しをして、雛人形の管理をする上では年一度出すのは有効 | |
雛人形を処分したい | ・燃えるゴミ(または不燃ゴミ)で出す ・人形供養に依頼する ・不用品業者に依頼する | ・ゴミとして出す時は粗大ゴミ以外は基本的に無料 ・人形供養は供養料(1,000円から5,000円くらい)を納める ・不用品買取は業者に確認 |
誰かに譲りたい | ・買取業者に依頼する ・ネットオークション、フリマアプリ、リサイクルショップに出す ・地域の団体に問い合わせをする | 雛人形の状態がよく、まだまだ飾れそうなほどきれいな場合に限られる |
雛人形は、女の子の健やかな成長と幸せを願って飾る、お守りです。
雛人形を初めて見た時のときめきと感動を忘れずに、大切にお付き合いしていきたいですね。
お子さんが成長して雛人形を手放す時がきたら、「今までありがとう」の気持ちを込めて、自分とお子さんの気持ちに区切りの付く手放し方でお別れをしましょう!
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